沖縄ではこういう板目地の化粧合板仕上げがとても多いです。石膏ボードにクロスを貼るより、工程も材料費も抑えられるのと、廃棄物の処理費用も関係しているのかなと思います。
経年劣化で表面が浮いてしまっている箇所は、剥がしてボンドで下地処理した後パテを打ちます。
この作業で厄介な点は、クロスを貼った後(直後の場合もあれば後日の場合もあります)に表面が膨れてくる事がある、という点です。
パテの水分とクロスの糊の水分が浸透して膨れてくると推察されます。
では全面にシーラー処理をすれば膨れを抑えられるんじゃないか、と想像しますが、
シーラー自体も水性であり、シーラー処理後にあちこち膨れてくる事もあります。
油性(溶剤系)のシーラーもありますが、高価であり、それを全面に塗布し目地全てにくまなく浸透させる手間と費用を考えた場合、上からべニアを貼って新規に下地を作った方が早くて安価で確実な施工であると思います。
化粧合板自体が、本来仕上げ材であり、上からクロスを貼る前提の材料では無いので、あくまでも簡易的な作業であることを説明した後、作業します。
梁もパテ処理して、クロスで巻くように指示がありましたが、出隅の仕上げ材との境に段差があり、梁の化粧合板も所々下地が無く動く場所もあるので、将来パテが割れる可能性があると報告してから施工しました。
大工作業(化粧合板の貼り替え、下地の追加)無しでの施工ということでしたので、可能な範囲での作業となります。